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プロに聞く!デリケートゾーンの正しいケアとは?気になるニオイやかゆみのお悩みアプローチ方法まとめのメイン画像

今回お話を聞いたのは・・・植物療法士 森田敦子(もりた・あつこ)さん

Profile

気管支喘息を発病したことがきっかけで、植物療法(フィトテラピー)に出会い、フランス国立パリ13大学で植物薬理学を学ぶ。帰国後、植物療法に基づいた商品とサービスを社会に提供するため会社を設立。デリケートゾーン&パーツケアブランド「アンティーム オーガニック」の商品開発や、植物療法専門校「ルボア フィトテラピースクール」を主宰。2020年、女性の一生をサポートするためのトータルライフケアブランド「Waphyto」を立ち上げる。著書に『潤うからだ』、『自然ぐすり』(ともにワニブックス)や『自然のお守り薬』(永岡書店)、『枯れないからだ』(河出書房)など多数。

01デリケートゾーンの悩みの原因とは?

気温とともに湿度も高い日本の夏、とくにニオイやかゆみが気になる人も多いのでは? ときにはSEXの際に痛みを感じたり・・・、そんなデリケートゾーンの悩みを引き起こす原因について以下が考えられます。

きちんと洗えていない

デリケートゾーンは排せつ物や汗・皮脂などで汚れやすいため、清潔を保つために毎日洗う必要があります。ただしこすったり、強く洗うことは逆効果。膣内には常在菌と呼ばれる良性の細菌がいて、雑菌の繁殖を防いでいます。洗浄力の強いボディソープでゴシゴシ洗うと、しみて痛いだけでなく、必要な菌や皮脂まで洗い流してしまいます。森田さんいわく「かゆみやニオイを感じるということは、不衛生な状態になっているということ」。雑菌が増えることで炎症を起こして、かゆみや不快感、ニオイの悩みの原因に。

乾燥している

デリケートゾーンはまぶたの皮膚よりも薄い部分があるといわれており、粘膜のひとつです。下着やナプキン、トイレットペーパーによる刺激が多く、とても乾燥しやすい場所でもあり、熱いシャワーや強力な洗浄料を使うとうるおいが奪われてしまいます。乾燥が進むと、少しの刺激でもかゆみを感じやすく、お手入れ不足により黒ずみが目立ってしまうことも!

02デリケートゾーンのケアが必要な3つの理由はこれ!

〝デリケートゾーンは自分で触っちゃダメ〟なんていう古い考えはナンセンス。ケアが必要な3つの理由について森田さんに伺いました。

①お湯で流すだけでは汚れが落ちないから

「デリケートゾーンと呼ばれる部位は、恥垢(ちこう)という特殊な汚れがたまりやすい部分。このねっとりとした汚れはお湯だけでは落ちません。顔や頭皮は専用のものでケアするように、繊細な膣まわりも専用のものでやさしく洗うこと、うるおすことが大切。特に梅雨から夏は、デリケートゾーンの悩みが増える時期なので、しっかりとケアをして整えていきましょう」

②歳を重ねても美しく、健康でいるために

「膣まわりは、粘膜で覆われていて粘液を出す大事な場所でもあります。粘液は異物や細菌、ウイルスをブロックし、SEX時の潤滑剤にもなり、妊娠につなげる働きがあります。『粘液力=免疫力』。人生100年時代と言われる今、歳を重ねても美しく、健康でいるためにはデリケートゾーンをケアして、潤いのある体を保つことが大切です」

③自分を知り、好きになるために

「デリケートゾーンは、毎日の排せつや生理、セックス、妊娠、出産などを行う、女性にとって大切な場所。顔以上に摩擦や刺激を受けやすい場所でもあり、知識を持って上手に付き合うことは女性にとってとても大事。自分の体と向き合い、丁寧にケアすることは自己肯定感や自信を持つことにもつながります」

03デリケートゾーンの正しいケア法をチェック

名前の通り、繊細なデリケートゾーンのケア法を正しく理解して実践しましょう。その手順を5つにわけて紹介します。

① アンダーヘアの処理をする

「デリケートゾーンを清潔に保つための第1歩は、〝アンダーヘアの処理〟。汗をかいて不衛生な状態に陰毛に排泄物やおりもなどが絡みつき、ニオイやかゆみの原因にもなります。せめて、Iライン(女性器のまわり)とOライン(お尻の穴のまわり)だけでも、脱毛することをおすすめします。今はクリニックの医療レーザーも受けやすい価格帯になってきて、ホームケア用の光脱毛器も進化しているので、ぜひ活用して」

②専用アイテムで優しく洗う

「デリケートゾーン用に作られたソープの泡でふんわり洗って。なぜ専用ソープが必要かというと、膣の粘膜にはバリア機能を持つ角質がないので、ボディソープでは刺激が強すぎるのです。膣の粘膜の経皮吸収率は二の腕の内側の約42倍とも言われているので、安心できる成分のものを選ぶのもポイント」

Point!洗うときはここを気にしてみて!

  • 大陰唇と小陰唇を指でつまむように洗う。ヒダの間は恥垢がたまりやすいため丁寧に。

  • クリトリスもしっかりと洗う。恥垢がたまりやすい内側にもやさしくアプローチして。

  • 肛門は放射線状のシワに汚れが溜まりやすいので重点的に。

③保湿でターンオーバーをうながす

「きれいに洗った後は保湿を。ローションやジェル、クリームなど指にとりトントンと優しくなじませて。毎日ケアを続けると、ターンオーバーが正常に行われるようになり、透明感が出て、ふっくらと弾力がよみがえることを実感できるはず」

④オイルを使って膣マッサージを

「専用オイルを手に取ったら、まず膣の外側からやさしく塗り込むようにマッサージ。慣れてきたら、膣口の入り口のまわりを円を描くようにしてマッサージしてみましょう。週2~3回実践すると、膣のエイジングケアにつながります。また、妊娠後期には、出産時の会陰切開の予防にもおすすめしています」

⑤毎日のセルフチェック習慣に

「見て、触れて、皮膚の弾力や柔らかさ、乾燥していないか、かゆみや痛みなどのトラブルはないか確認する習慣を。しっかりチェックするためにも、アンダーヘアの処理は必要。白髪はレーザーに反応しないので、アラサー女性はいまのうちに処理しておくと安心です」

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