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【実話怪談】背筋も凍る、本当にあった怖〜い話【金属を引きずる音編】
深夜、アパートに面した道路で車がぶつかるような音がした
大学進学のために北関東のとある県で1人暮らしを始めた霊感の強いM君。ほどよく酔いも周り、盛り上がりのピークも過ぎ、しみじみと飲み始めたころにM君がポツリ「引っ越そうか悩んでいる」と切り出した。とういうのも、1人暮らしを始めたアパートが、どうやら〝出る〟らしい。
そのアパートは道路沿いにあり、M君の部屋は1階の入口側の角部屋だという。それは引っ越して半年ほど過ぎたころ。深夜にゲームをしていると、外でガシャン!という車のぶつかるような大きな音がしたという。そもそも、それほど車通りの多くない道路で、しかもたまに車が通ったとしてもヘッドライトが光ったり走行音がしたりするはずが、車の通った気配もなく、突然ガシャン!という音だけがした・・・。
事故かもしれないと思ったM君は、窓を開けて道路を見渡したが、何もない。おかしいな?と思い、窓を閉め、再びゲームに没頭した。
ガラガラ・・・ガラガラ・・・。金属を引きずる音が近づいてくる
それからしばらくしたある日のこと。やはり深夜にゲームをしていたら、遠くからガラガラ・・・ガラガラ・・・と何かを引きずっているような音がした。その音は徐々に大きくなっていった、というか、こちらに近づいていた。音が近づくにつれ分かったのは、それが金属のようなものを引きずっているということ。想像するに、金属バットとか金属の鎖、あるいは金属の棒のようなものだという。
ガラガラ・・・ガラガラ・・・。
金属を引きずる音はどんどん近づいてくる。こうなると角部屋は怖いものである。ついにその気配は壁1枚隔てて、すぐそこまできて止まった。M君の部屋は、道路に面した方には入り口がなく、道路から少し入り回り込んだところにドアがあった。「まさか・・・」と思った瞬間である。
ガラガラ・・・ガラガラ・・・。
止まったと思った音が再びはじまり、回り込んできた。そして、ドアの前でピタリと止まった。