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尿漏れ対策におすすめのトレーニング法5選!締めるだけじゃダメ!?「ほぐピラ」トレーナー星野由香さんに聞きました
アラサーのうちから始めたい「尿漏れ対策トレーニング5」!
01錐体筋を鍛えるトレーニング①(初級編)
①椅子に浅く腰掛け、右膝を上げます。
②顔は正面を向いたまま、右膝を体の内側に持っていくイメージで力を入れます。同時に、左手を右膝に当て、外に押し出すイメージでプッシュ。左膝も内側に動かすイメージで力を入れます。左の足の裏は床につけたままにしておくこと。
「内股と股間(恥骨)、お腹に効いているのが感じられるはず。力を入れたまま、息を5秒吸って、5秒吐いて、最後に5秒息を止めます。合計で15秒行えばOKです。難しい場合は5秒吸って、5秒吐くだけでも大丈夫。逆の足も同様に行ってください」(星野さん)
Point!膝の位置は「高め」をキープすること!
膝の高さが低すぎると、錐体筋にアプローチできません。右の写真ぐらいの高さまで上げて行うことがポイント!
02錐体筋を鍛えるトレーニング②(上級編)
椅子に座って行ったトレーニングを横になって行うと、重力に逆らった動きをすることになるので、より負荷がかけられるように。左側を下にして横になり、写真のように手で頭を支えます。その状態で左膝を持ち上げます。左膝に右手を添えて押し下げるように力を加えます。右膝は下方向に向かって押し下げて。左右の膝をクロスさせるイメージ。
「回数は10〜20回ぐらい。錐体筋は小さい筋肉なので、ギュッギュッと細かく動かすと良いですよ。反対側を行う場合は右側を下にして横になり、同様に行ってください」(星野さん)
Point!手を当てながら行うのが難しいならナシでもOK
膝に手を添えずに行うと、フォームが安定しやすくなります。左右の膝をクロスさせるイメージで、左膝は上方向に、右膝は下方向にギュッギュと動かします。股間、内腿を意識して。逆も同様に行います。
「錐体筋のトレーニングは、慣れないうちはかなりキツイですが、できれば毎日行ってください。最初は写真のようにできなくても、続けることで徐々に動かせるようになりますよ」(星野さん)
03骨盤底筋群を締めるトレーニング①
サイドから見た姿勢
上から見た姿勢
①足元に台を用意し、横になります。上半身は正面に、下半身だけ左側にひねります。左足は横に倒し、足首を90度に曲げます。右の足裏は台につけた状態にして、膝を左側に少し傾けます。
サイドから見た姿勢
上から見た姿勢
② 1の姿勢のまま、息を吸いながらお尻を持ち上げます。このとき、右膝が開かないよう、できる限り左膝に近づけようとします(足裏は台につけたまま!)。左の足首も90度をキープ。上がりきったら息を吐きながらお尻を下ろします。
「このトレーニングをすると、骨盤底筋の存在が感じられやすくなります。左右を20回ずつ、2セット行ってください。毎日行う必要はナシ。生理前後に行うぐらいでOKです」(星野さん)
Point!逆サイドはこんな動き!
Point!見本のような台がないなら椅子でもOK!
「台を使わない状態でこのトレーニングを行うと、もも裏の負荷が強くなってしまいます。台がないなら椅子でもいいので使ってください。低い方が辛いので、難しいと感じるときは高めの椅子を使うといいですよ。高さを出したときこそ、腰が反らないようにすることが大事です!」(星野さん)
04骨盤底筋群を締めるトレーニング②
①足を左右に開き、左右のお尻の中央にある骨(坐骨)を立てて椅子に浅く座ります。足の裏は床にしっかりつけること。手は胸の前で合わせます。足を広げたとき写真のように膝の角度が90度になる高さの椅子を使って。
② 1の姿勢を保ったまま、股間をキュッと締めることをイメージしながらお尻を垂直に持ち上げます。上がるときは息を吐きながら、下がるときは息を吸いながら行います。ももの付け根、鼠蹊部を前に突き出すこと。腰は反りすぎないように、胸元やみぞおちを引っ込めておくと良い姿勢が保てます。
「今は座っている時間が長く、お尻が潰れている人も多いです。このトレーニングはお尻の深いところにある筋肉・梨状筋にもアプローチできます。回数は30〜50回ほど。細かく動いてみたり、ゆっくりジワーっと持ち上げ、ゆっくりおろすなど、リズムを変化させて続けると効果的です」(星野さん)
Point!前方に体を倒しすぎるのはNG!
体を前に倒しすぎると骨盤底筋にアプローチできません。
「骨盤底筋が衰えている人ほど、体を前に倒さないと立ち上がることができません。将来そうならないためにも、今のうちから鍛えておいてください」(星野さん)
05骨盤底筋群をゆるめるトレーニング
仰向けになり、左右の足を開きます。左膝は上方向に、右膝は下方向に。足首は左右どちらも90度に曲げます。リラックスした状態で鼻から吸って鼻から吐く呼吸を繰り返します。
「骨盤底筋は横隔膜と連動して動きます。息を吸ったら下に降りていき、息を吐くと上がります。そのイメージを持つことが、ゆるめるポイントです!左右の股関節をどちらも外旋(外側に回旋する動き)させることで呼吸が通りやすくなります。このとき、何秒行うかなどは考えず、ただ呼吸に集中しましょう。寝る前に行うのもおすすめです。毎日行うことで関節の可動域も広がりますよ。逆も同様に行ってください」(星野さん)
Point!逆はこんな動き!
尿漏れ対策のために「骨盤底筋を締めて鍛えること」はとても大事。でも、座りっぱなし、運動不足、崩れがちな姿勢など、今の私たちの生活や習慣を考えると、対策法だってアップデートが必要です。今回紹介したトレーニングを取入れることで、体の可動域が広がる、呼吸が整うといったうれしい効果も期待できるので、尿漏れに悩んでいる人も、そうでない人も、ぜひトライしてみて!
撮影/アベユキヘ スタイリング/杉本実穂 読者モデル/金城ゆき 取材・文・構成/西村美名子