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芸能人は仕事がなくなるとマラソンする?作家・羽田圭介の意見
コラムニストの芳麗さんが、大人の女性を美しくする“音楽と本”について毎回ゲストと語り合う『...
コラムニストの芳麗さんが、大人の女性を美しくする“音楽と本”について毎回ゲストと語り合う『andGIRL』の人気連載「芳麗の[本と音楽の話]Cafe」。
今月のゲストは、話題の芥川賞作家・羽田圭介さん。テレビで観ると超個性派だけど、実際はどんな人?芳麗さんが聞きました。
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芳麗:最近、すごくテレビに出演されてますけど、何か変わりました?
羽田:変わった感じはないですね。やったことのない仕事が増えたっていうだけ。街で気づかれるのはストレスですけど、生活は変わらない。豪遊するわけでもないですしね。
芳麗:テレビを拝見していると、ストイックな印象があります。執筆の合間に筋トレしていたり、4キロの鶏ハムを作り置きして毎日食べているとか。声楽も習っているし、自分の肉体に対する意識が高いなって。
羽田:テレビの編集で極端にそう見えるだけですよ。芥川賞をとった後、ブクブク太ったんです。テレビ局の弁当ばっかり食っちゃうし。意識高かったらあの弁当は食わないです。
芳麗:(笑)。
羽田:体鍛える暇があるのは、貧乏人と暇人だけですよね。芸能人の方々が仕事がなくなるとマラソンするみたいな感じ。一般の働き盛りの30〜40代は鍛える暇もないから太るんです。
芳麗:たたみかけますね(笑)。羽田さんの小説は、肉体的というか身体感覚に訴えられるものが多いから、テレビで観る羽田さん本人とリンクするなぁって感じていたんです。小説に出てくる人物の体とか感覚を詳細に書かれていますよね?
羽田:登場人物がどんな肉体かは、小説の視点を定める上でも大切なことですから。たとえば、パリが舞台の小説でも、その空間にいるのが美しい女性か、ハゲでチビでデブのおじさんかによって、見えてくるものも変わってきます。
芳麗:たしかに、肉体によって、その人の心もちとかコンプレックスも変わる。
※『andGIRL』2016年2月号