それでもニオイが気になる・・・という人は、病院で治療する方法も！

「制汗剤を使用してもニオイを抑えれない場合は、皮膚科形成外科などのクリニックに相談してみてください。人によってワキガのレベルが違うので、治療の仕方はそれぞれです。手術までするのはちょっと抵抗がある・・・という方は、まずは〝一時的な治療法〟をすることをおすすめします。そして、効果が永続する治療法を希望するなら〝ワキガ手術〟を考えてみると良いでしょう」（五味先生）

〝一時的な治療法〟はどんなものがある？

① ボトックス注射法

脇の汗の量が多く、臭いを抑えたいという人には、ボトックス注射が効果的。ボツリヌス菌の毒素を無毒化したものを脇の皮下に局所注入することで、汗を7割ぐらい減らすことができるため、臭いも抑えられます。1回の治療で数か月効果が持続します。

②電気凝固法

電気凝固法は、細い電極針を脇毛の1本1本に刺して、高周波電流を流し毛根組織を熱で凝固してワキガ臭の発生を抑える方法です。アポクリン腺を完全に除去するわけではないので、手術ほど効果が高い治療法ではありませんが、ワキガ臭に対して一時的に効果があります。

効果が永続する治療法を希望するなら〝ワキガ手術〟を！

強いワキガに悩み、根本的に治療したいと考えている人におすすめなのは手術です。ワキガ手術は、①臭いが確実に取れる、②汗が確実に減る、③安全で副作用がない、④再生・再発しない、⑤傷跡が目立たない、⑥短時間でできる。この6つが特徴で、脇の下のアポクリン腺を丁寧に除去する〝直視下手術法〟という方法があります。

手術直後から効果が実感でき、再発の可能性がとても低い方法なので、ずっとワキガに悩んでいる人はこの手術の方法も考えてみるといいでしょう。手術にはいくつかのやり方があり、保険適用かそうでないかで金額も大きく変わるので、手術を考えている方は専門の医師に相談してみてください。

Check!自分にあったニオイケアを見極めて、楽しいセックスライフを送りましょう♡

ワキのニオイを抑える方法は、さまざまな種類があります。制汗剤1つとっても、実はワキ汗の種類や原因によって、使い方が全然違うもの。間違った使い方をしてしまうと、ニオイがより強くなる場合もあるそうなので、ニオイケアをするときは自分に適した方法を選んで、上手にケアをしていきましょうね♡

お話を伺ったのはこの方

医学博士・五味常明先生
五味クリニックの院長で、ニオイ研究のスペシャリスト。1949年生まれ、長野県出身。一橋大学商学部、昭和大学医学部卒業。昭和大学形成外科などで形成外科学、多摩病院精神科などで精神医学を専攻。日本診療外科研究会代表、体臭多汗研究所設立。

取材・文／成田リナ　参考文献／『気になる 口臭・体臭・加齢臭』（旬報社）